がむしゃらメモ

がむしゃらのメモ的な扱いのブログです

『BoyMeetsCave』っていうゲームを非公開にした理由(言い訳)

 去年公開した『BoyMeetsCave』っていうゲームを非公開にしたので、その理由を説明します。言い訳とも言う。なんの説明もナシに非公開!はい終了!はさすがに不誠実過ぎると思ったので、ここで説明します。そもそもいきなり非公開にしてる時点でもう相当不誠実なんですけどね。

 

理由は3,4個くらいあって、これらが重なった結果、非公開に至った感じ。

 

大前提として、これから書くことを全部読んだ人に、

  • 「じゃあ最初から公開すんな」
  • 「非公開にするの遅すぎ」
  • 「自意識過剰すぎ」
  • 「考えすぎ」

辺りのツッコミを受けると思ったうえで非公開にしたし、この言い訳をしています。

 

理由①:探索ゲームというジャンル自体が誤解を受けてしまうのを恐れた

 これは公開直後からずーっと悩んでいたことでした。もともと探索ゲームに苦手意識を持っている人がBoyMeetsCaveを遊んで、詰んでしまい、余計に探索ゲームに苦手意識を持ってしまう事例がありました。これはアカン!

僕はけっこーメトロイドシリーズをはじめとする探索ゲームが好きなので、僕の拙いゲームのせいで探索ゲームジャンル全体が誤解を受けてしまうのは非常によくないと思ったわけです。

 

BoyMeetsCaveは、この事態を引き起こしまくりかねない要因がめちゃくちゃ揃っていました。

 

まず、BoyMeetsCaveは初代メトロイドをリスペクトした(つもりの)ゲームです。

「いやこんなところに隠し通路あるんかーい!」みたいな理不尽に片足、いや両膝?を突っ込んだようなゲームです。そして無料公開。さらに、ゲーム内容的には中盤以降から探索難易度を上げているので、詰むとしたら【あるていど進めてから詰む】可能性が高い構造でした。もちろん救済措置とか一切ナシ。とんでもねえ蟻地獄じゃねえか。

 

無料なので気軽に初めて、中盤で詰んで、「なんだこのクソゲー」で終わるわけです。マズいマズい……

 

じゃあ有料で公開すればよかったのかというとそういうわけではなく、大事なのは、「どんなプレイヤーがこのゲームを遊んだほうがいいのか/遊んではいけないのか」をハッキリと書いておき、遊ぶ前に目を通してもらうことでした。

なんでそれをしなかったかというと「いっぱい遊んでほしいなゲヘヘ」としょーもない色気を出したからでした。

 

しかも「海外に出したらウケますよ!」と言われて調子に乗って海外に出したりしてました。ダメじゃん。ウケますよ!と言ってくれた方は悪くなく、それを真に受けて調子に乗った僕が悪いです。

 

さらにそもそも論として、制作振り返り記事にも書いたとおり、このゲームはもともと「自分が作りたくて作る」をしたゲームでした。遊ぶ人のことは1ミリくらいしか考えていなかったんです。1ミリ考えた結果、セーブ機能ができたわけですが、ほぼ焼け石に水で、あらゆるところがちぐはぐなゲームになっていたわけです。

「じゃあ最初から公開すんな」ってハナシですね。そのとおりです。

 

まあそんなわけで、自分のへったくそなゲームのせいで、探索ゲームが面白くないと誤解を受けたり、苦手意識をより強められてしまったりするのは非常によくないと思っていました。これが理由その1。

 

理由②:理由①のデメリットを差し置いてまで公開するメリットがもう無い

 探索ゲームが面白くないと誤解を受けたり、もともと探索ゲームに苦手意識を持っていた人がこのゲームを遊んでより苦手意識を強めてしまったり、そんなデメリットを生む可能性を放置してまで公開を続けるメリットがもうありません。

制作振り返り記事にも書いたとおり、このゲームのダメなところはだいたい把握しているつもりです。次に探索ゲームを作るとしたら(その機会は今後無さそうですが)、もっと良いゲームにするためのフィードバックは充分に回収できたと思っています。

このゲームにハマる人も、もうだいたい遊んでもらったんじゃないかと思っていますし、もらって嬉しい好意的な感想なんかも充分な数いただきました。

 

とまあ、この考え方、今公開しているゲーム全部に当てはまるので、なんなら全部のゲーム非公開にしてもいいかもな…と考えています。

 

理由③:シンプルに気分が落ち込んでいた

 地味に理由としてデカいです。次に述べる理由に直接関わってきます。

 

理由④:itch.ioのコメント欄で「お前のゲームおもんないわ(意訳)」って言われた

 itch.ioっていうのは、まあ置いといて…要は海外ユーザー向けにBoyMeetsCaveを公開していたわけです。そこで直接おもんないわと言われてしまったわけです。自分のゲームを直接、(詳細な理由の記述なしで)面白くないと言われたのは初めてでした。たぶん。

これに関しては、まず、普段ならこんなこと言われても、

  • 「おう早めに気付けて良かったな」
  • 「このゲームはお前のために作ったゲームじゃねえんだよ」
  • 「家に帰ってママのおっぱいでもしゃぶってろ」

で済ますわけです。(もちろん直接言い返すわけではなく、心の中で思ってスルーします)

 

ただ、気分が落ち込んでたのでまあまあ効きました。いいパンチ撃ってくるじゃねえか…と。で、理由①や②があった状態で、これを受けた結果、非公開にしようとしたわけです。行動の引き金になったわけですね。

 

念のためここから補足を改めて書きますが、おもんないわ(意訳)と言われたから非公開にしたわけではありません。いやちょっとだけあるけど。

 

itch.ioではゲームを紹介にこんな一文を載せていました。

I recommend it to people who want to play an unfriendly exploration game with no explanation at all.

説明が一切無い、不親切な探索ゲームを求める人にオススメです。的な意味です。

今考えるとまだちょっと脅しが足らん気もしますが……

まあこうやって書いていたにも関わらず、くだんのユーザーは

「最初降りて、左になんもないし右も行き止まりなんですけど…」

とか言ってくるんです。その後でおもんないわ発言(意訳)につながっていく。これを見て、僕はこう思ったわけです。

 

どんだけ脅し文句を書こうが、公開している以上、遊ぶ人は遊んでしまう

 

てことで、公開しつづけるメリットがもう自分には無いし、気分が落ち込んでたのもあって、「非公開にしちゃえ」となったわけですね。

 

おわり

 とまあ、いろいろとひどい結末になってしまったわけですが、僕にとっては結構イイ経験になったと思ってます。今後は「自分が作りたいから作る」みたいなゲームの作り方は二度としません。ちゃんと遊んでもらうことを考えてゲームを作ります。まあ、ちゃんと考えた結果、作らなくなったり作れなくなったりすると思いますが。

そもそもなハナシ、ゲームを軽率に公開してしまったというのもあります。これも今後、ゲームを公開するときは今回のような事態を招かないかちゃんと考えてから公開します。

 

といっても、今回のことは、ひとえに僕が探索ゲームに対してなんか変に意識が高いから起きた事態なので、今後こういうことは起きないと思います。たぶん。

他のゲームで同じようなことになっても、ていうかなったことあるけど、「おうそうかお前らのために作ったゲームじゃねえから帰れ」で済ましていたハズなので。

 

今回のことで一番謝りたいのは、純粋に…という言い方もなんか正確ではないですが、まあとにかくBoyMeetsCaveを楽しんでもらえてた人です。本当に申し訳ありませんでした。公開したのがそもそも僕の判断ミスだし、非公開にする判断も遅すぎました。

 

僕のゲームはニッチすぎ…というか独り善がりすぎましたが、世に出回っている探索ゲームは面白いタイトルが山ほどあります。本当に面白いジャンルなんです。

メトロイド ドレッド』や『Ori and the Will of the Wisps』、『スチームワールドディグシリーズ』とか、ちょっと難しいけど『Hollow Knight』なんかも最高に面白くてオススメですよ。ちゃんとマップもあるし、親切なゲームです。(Hollow Knightは親切かどうかちょっと怪しいけど)

 

以上、言い訳でした。