がむしゃらメモ

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Baba Is You 感想&ちょっとした考察メモ ‐ Play Is Good?

 英語力皆無にも関わらず、英単語を組み合わせて文を作るパズルゲームを遊びました。Baba Is You? Who Are You?

 

ec.nintendo.com

 

 

難しすぎて、全ステージはクリアできていない。現時点でクリアしたのは148ステージだ。スタッフロールは見れたぞ。

 

 

内容 Is 何

 今回はゲーム内容を説明してみる。説明の練習だ。

 

 Baba Is Youは、特殊なルールを採用している倉庫番形式のパズルゲームだ。

 

倉庫番 Is 何

 倉庫番とは、1982年に発売されたパズルゲームのタイトル名だ。(ぶっちゃけ僕はやったことない)プレイヤーは、全ての荷物を指定の位置に動かすことを目指す。プレイヤーと荷物はマス目状に区切られたフィールドに配置され、移動も全て1マス単位で行われる。「荷物は押して動かすだけで、引いて動かせない」ため、上手くスペースをやりくりして道を空けたりするのを楽しむのが、このゲームの魅力だ。

 …うーん、うまく説明できない。ポケットモンスターシリーズを遊んだことがある方には、「ひでんわざのかいりきを使って岩を押すパズルを、メインの体験としたゲーム」と言えば少しはニュアンスが伝わるだろうか?チャンピオンロードとかでよくやるアレだ。アレおもんないよな。

 ゲームをゲームで例えるとか説明が下手すぎる。マイケルジョーダンのスゴさをコービーブライアントで例える、みたいな。

 

特殊なルール Is 何

 話をBaba Is Youに戻そう。さっき書いたとおり、Baba Is Youは特殊なルールを採用している倉庫番形式のパズルゲームだ。倉庫番形式について先ほど説明したので、今度は特殊なルールについて説明しよう。

 

 このゲームでは、「Baba」、「is」、「You」といった英単語のブロックが配置されており、それらが並んで「Baba Is You」といった文を作っている。Baba Is Youは「Babaと呼ばれる白い変な生き物があなたですよ」という意味だ。他にも、「Rock Is Push」という文があれば、それは岩が押せることを意味する。これらの文はゲームのルールを表しているのだ。

 さて、それでは文を変えてみよう。「Rock Is Push」の「Rock」をかいりきで押す岩のように押して、文を崩壊させる。これで「Rock Is Push」のルールが変更され、岩は押せなくなった。今度はこの「Rock」を、「Baba Is You」の「Baba」と入れ替え、「Rock Is You」にしてみよう。するとあら不思議、Babaが操作できなくなり、岩が操作できるようになった。岩が操作対象になったのだ。どんどん行こう、「Wall Is Stop」の一文を崩す。これで壁は壁として機能しなくなった。さらに「Flag Is Win」の「Win」部分を拝借し、「Rock Is Win」とする。Rockは今、操作対象なので、ステージクリアとなる。

 と、まあこんな感じで、Baba Is Youではステージ内に配置されている英単語から構成される文が、そのステージ内のルールを決定する。これが特殊なルールだ。また、倉庫番とは違い荷物を所定の位置に動かすのでは無く、〇〇 Is Winで表される〇〇に、×× Is Youの××で触れるとクリアとなる。ちなみに、×× Is Youの文が崩れるとプレイヤーは操作出来る対象が居なくなり、詰みとなる。操作不能になった瞬間、ステージ内が静寂に包まれる演出が怖い。

 

 長々と説明したが、こんな拙い文章を読まずともトレイラーとかプレイ動画とか見た方が早いし、よく分かる。やっぱ説明って難しいね…

 

 

感想 Is どう

 ルールを変えてステージ構造を粉砕するのが気持ち良い。例えば、先ほどの説明で書いたように、壁を無くしたり自分を勝利条件にしてしまうのが気持ち良い。俺自身が勝利条件となることだ…状況を一変させる文を作ったときのインパクトが非常に気持ち良く、その状態でクリア出来ると楽しい。

 

ちょっとした考察

 Baba Is Youは倉庫番形式を採用しているパズルゲームだと何度も言っているが、この倉庫番形式はどうなんだろう?と思ったところが2点あった。

  1. 倉庫番の面白さを追求している部分がある。
  2. シンプルにテンポが悪いところがある。

 1.は別にいいんじゃないの?て気もするが、Baba Is Youの面白さは文を作ってステージの構造を破壊するところだと思うので、倉庫番的な面白さは追求しなくても良いのでは?と思った。地味だしあんまり面白くないよーな…

  2.は書いたとおり。文を作る際に何度も周辺を行ったり来たりする必要があるステージが多く、シンプルにテンポが悪くなっている。

 

 じゃあどうすれば良かったの?と言われると困る。文の組み立てパートと操作パートを分けるとか考えてみたけど、それだと簡単過ぎるのかなー。この点に関してはもっと色んなゲームを遊んだり作ったりして答えを出せるようになりたい。

 とはいえ、倉庫番的面白さを追求していないステージはいくらでもあって、それらは大体面白いので、レベルデザインの問題なのかな?という気もする。このゲームはとにかく捻くれたレベルデザインをしている気がした。配置の意図が読めず、「どう遊んで欲しいんだこれ?」と思ってしまうステージがいくつかあり、大体クリア出来なかった。解に辿り着いて改めて配置されている英単語などを見ると、「これ結局要らないんじゃん」となるステージもあった。完全に不要な情報を入れる、つまりノイズでプレイヤーを惑わせるのはパズルゲームとして少々よろしくない。また、「これ思い付いたんだからもうクリアでいいじゃん」と思ってしまう箇所がいくつかあった。大体こっちの考えた解法の一手二手上を要求してくるイメージだ。

 元々このゲームは「文がルールを決める」、つまり論理的であって直感的では無いので、そういった視点でもかなり難しいゲームだと思う。やり方次第では英単語と操作対象が重なるとか、「Float」で浮いていると「〇〇 is Win」の対象に触れることは出来ないが「△△ is Push」の対象を押すことは出来るとか、イマイチ直感的ではない「隠しルール」みたいなものもあってそれらがよりゲームを難しくしている印象だ。

 

 このゲームは自由度が高いので、問題を成立させるためにその自由度を下げる必要がある。Baba Is BabaとかRock Is Not Youとかして簡単にオブジェクトを変化させられないようにしている。そしてその文を崩せないよう四隅に置く。自らが生み出した自由度の高いシステムを以て、自身の自由度の高さを下げている。それがなんかめっちゃ悲しい…!

 非常におこがましい話だが、自由度の高さを自ら縛ったり、捻くれたレベルデザインをしていたりする点を見て、まるで僕が作ったゲームみたいだと思ってしまった。

 

 

 とまあ、色々しょうもないケチを付けたが、このゲームは素晴らしい。発想が天才だし、単語のアイディアが非常に豊富だ。1,500円なのに、とんでもないボリュームがある。確かに捻くれていて難しいステージが多いものの、「よくこんなステージを思い付くな」と感心しまくっていた。間違いなく、傑作パズルゲームの一つだろう。

 

 

おわり