2020年2月24日(月)00:00~2020年3月1日(日)20:00に開催されたUnity1週間ゲームジャムに参加した話。こちらはゲーム評価編です。イベントページはこちら
三回目の参加です。今回も気に入ったゲームのことを勝手に書いて勝手に満足したいと思います。
前回は張り切り過ぎてとんでもない文章量になってしまったので、今回は短くしました。紹介するタイトル数と内容が少なくなってしまうのは心苦しい…でもご安心ください。これを読んだunity1week参加者の人たちがツイッターで#unity1weekお気に入りの一本と付け、お気に入りのゲームをつぶやいてくれることでしょう。
この記事では、個人的に好きなゲームをランキング形式で10位~1位まで紹介します。その後、気になったゲームを1行で紹介していきます。
※ここで取り上げるゲームは「僕が個人的に気に入ったゲーム」であることに留意してください。素人が好きなゲームの話をしているだけです。
個人的に好きなゲームランキング
10位
このゲームの話をしないわけにはいかない。第14回Unity1週間ゲームジャム お題「逆」優勝作品だ。このゲームが無ければ、僕のゲームが優勝していたかもしれないのだ。ムカつくので、今からこのゲームの欠点をあげつらってやろう。
まず、ステージ内に置いてある小物のドット絵をぼやけさせているのが気に入らない。ていうか何なのこの少女?何でデカいブロックの下敷きになっても平然としてるの?リトライボタン押したらリトライしたいと思ってるんだから「はい・いいえ」なんて聞くなよ!左下のFPS表示が没入感を削いでいるぞ……ぞ………
………重箱の隅をつつくような難癖しか付けられない…しかももうネタが尽きた…
そう。このゲームはあまりにも完成度が高いのである。
さかだちの街は「逆立ち」アクションが特徴のパズルプラットフォーマーだ。プラットフォーマー、というのは左右に動けてジャンプが出来るマリオブラザーズのようなゲームを指す。ただ、さかだちの街はアクション要素が非常に薄く作られていて、シビアな操作を求められる場面は無い。
基本的な移動アクションに加え、ブロックを押すアクションなんかもあるが、なんといってもこのゲーム最大の特徴は逆立ちアクションだ。操作キャラクターの少女が逆立ちをすると、ステージ内に配置されたブロックの重力が逆転する。少女曰く「物が下に落ちるのは当たり前」らしい。どういうことだろうか?
プレイヤーから見れば、少女以外の物が重力反転しているように見える。しかし、実際は少女も重力反転している。つまり、少女は逆立ちをしているように見えてその実、天井にぶらさがっているのである!これが、物が重力反転する中で少女だけが地面にとどまっている理屈だ。この能力を駆使し、ステージの右に辿り着くのがゲームの目的だ。
その他、さかだちの街では、世界が上下反転するスイッチが登場したりする。逆立ちした状態でこのスイッチを押すと世界が上下反転した後、天井にぶら下がった状態になり、天井伝いに移動出来る。これによってパズルの解き方にバリエーションが生まれる。
今回のゲームジャムのお題「逆」から「逆立ち」を連想し、そこからユニークなパズルを生み出すシステムを発想したのは圧巻の一言だ。
ここからは、このゲームを遊んでみて僕が良いと思ったことを書いていく。まず、真っ先に褒めたいのがギミック数の少なさだろう。ブロックとスイッチの二つしかない。こうしたパズルゲームにおいては、プレイヤーは常に頭を使って考えるため、新しく覚えることは少ない方が良い。ギミックの数を極力少なくし、プレイヤーの学習コストを抑える作りは見事と言うほかない。
少なく抑えられたギミックとは対照的に、絵の作り込みは凄まじいものがある。とにかく色々描き込んである。建物や看板、小物などが色彩豊かに描かれており、タイトル通り「街」がある。また、ゲーム全体のボリュームも特盛りの30ステージだ。ほんとに1週間で作ったの?(建物や小物はアセットだったそうです)(グラフィッカーのフチヌローさんの振り返り記事より)
次に言いたいのが難易度調整の上手さだ。このゲームのステージは全てにおいて「ちょっと詰まるけど解ける」ように作られている。重力反転や上下反転など、ともすれば複雑になりがちなシステムだが、難易度が高くなりすぎないようにしっかりと抑え込んである印象だ。特に上手いのが、3-1から難しいですよと脅してくる点だろう。難しいと言われて身構えるが、それほど難易度は上昇しない。そのためプレイヤーは、「難しいと言われるステージをサクッと解けるオレすげえ」となるのだ。自尊心くすぐりやがってこの野郎。
また、ステージに家やUFOの形のブロックを配置してちょっとしたテーマを盛り込んでいるのも非常に上手い。こうした要素を入れることでステージに特徴が生まれ、プレイヤーの印象に残りやすい。また、ステージの特徴からパズルの解法を思い付くことも出来る。
ゲームの締め方も上手く、ラストの少女のセリフは良かった。なんというか、美男美女は顔だけで無く心も綺麗、みたいな感じだ。イケメンでスポーツも勉強も出来る上に真面目で親切とか勝てません。何か欠点見せろや。
褒めると言いつつ最後は負の感情が噴き出してしまったのでここらで終わりとする。とにかく優等生なゲームだ。
プレイ時間目安:1時間(プレイヤーの頭の柔軟さで上下する)
9位
続いてはCoin&Blockを紹介する。こちらもパズルプラットフォーマーで、プレイヤーはへんてこな黄色い生き物を左右に動かし、ジャンプさせる。このゲームに付け加えられたアクションはコインをブロックに、ブロックをコインに切り替える、リバースだ。マリオブラザーズのPスイッチをいつでも押せる、と言えば分かりやすいだろうか。リバースを駆使し、各ステージに設置された扉に辿り着くのがこのゲームの主な目的だ。
さて、早速気に入った点を書いていこう。まずなんといってもUIアニメーションだろう。めっちゃ動く。めっちゃ気持ち良い。めっちゃオシャレ。いや、プロか?
リトライ時に気持ち良い遷移アニメーションが挿入されるので、失敗しても気持ちが切れない。また、ステージクリア時の遷移アニメーションは効果音と相まってかなり気分が良くなる。リバース時のアニメーション演出やチュートリアルのテキスト表示など、UIのクオリティが高く、遊んでいて気持ち良い。どうやって作るの?
特に僕が注目したのは、踏んでいるブロックが少し下に下がる点だ。これがあると無いとでは、手触りの良さが全く違ってくるだろう。こっそり!こっそり僕に作り方教えて!
ゲームデザインも分かりやすく、それでいて面白い。このゲームは、ステージをクリアするだけなら簡単だ。だが、コインを取ろうとすればするほど難しくなっていく。リバースの存在によって、ブロックはコインでもあり、コインはブロックでもあるからだ。コインを取れば取るほどブロック、つまり足場として利用できる箇所が減っていく。リスクとリターン、ジレンマを上手く組み込んでいて良く出来ている。このゲームの「クリアするだけなら簡単だが、やり込もうとすると難しい」難易度調整は一つの到達点だと思う。間口が広く、底は深い。ゲームとして理想の形だ。
ところで、制作者のゆーじさんはこのゲームの開発記事を書いている。記事によると、今回のUnity1週間ゲームジャム中に就職先が決まったらしい。おめでとうございます!
プレイ時間目安:5分~10分(プレイヤーのお金への執着次第)
8位
ここはとあるゲーム開発現場。テストプレイが終わり、制作者のカエルは、良いゲームが出来そうだと満足げに頷く。それに対し、プレイヤー役のメラが苦言を呈する。二人はステージを逆走して出来上がったゲームを見ていく…
ぎゃくうううはクリックしてテキストを読み進めていく短編ノベルゲームだ。特徴は、ゲーム開発をお話の題材に選んでいることだ。僕はノベルゲームに馴染みが薄いので、ゲーム開発を題材にしたノベルゲームがいくつあるのか知らないが、かなりユニークな題材なのではないだろうか。ちなみに、お話のジャンルはコメディーだ。最初から最後までギャグたっぷりに仕上がっている。
ちょっとズレた制作者のカエルに対し、鋭いツッコミを入れるプレイヤー役のメラ、この二人の掛け合いがとにかく面白い。ゲーム開発を題材にしているので、ゲーム開発者として見たときに共感出来るような、あるいはツッコミたくなるようなネタが満載だ。妙にリアリティのある言い訳や屁理屈を言うカエル、それに対して呆れる様を隠そうとしないメラ。二人のやり取りを見ている内に「こいつら本当に実在してそうだなあ」と思えてくる。非常に愛着の持てるキャラクター達なので一度やってみてほしい。
プレイ時間目安:3分(気に入ってリピートしちゃうかも)
7位
ゲームを作っていると、人の作ったゲームを遊んだ際に、強い刺激を受けることがある。それは例えば、自分が作りたいと思っていたゲームに近い要素が入っていたり、自分が課題だと思っていたことを上手く解決していたりする場合だ。僕にとって盗賊×ダンジョンは、今回遊んで刺激を受けたゲームの一つだ。
盗賊×ダンジョンはクリックで操作するパズルゲームだ。盗賊の女の子(カワイイ)を操作してダンジョンの奥を目指すのが目的となる。プレイヤーが出来る操作は左クリックと右クリックの二つだ。まず、右クリックは盗賊の女の子(カワイイ)を待機、もしくは移動させる機能を持つ。待機していたら向いている方向に移動を始め、移動していたら慣性を伴いつつその場にズサーッと停止する、といった具合だ。
そしてこのゲームの重要なアクションがオブジェクトを左クリックして行う「反転」アクションだ。反転させると、紙をペラッと裏返すようにオブジェクトの向きが反転する。このアクションを駆使して、盗賊の女の子(カワイイ)の進む向きを切り替えたり、サーチライトの向きを変えたりしてステージを攻略していくのだ。
このゲームで僕が刺激を受けたのは反転アクションだ。この仕組みは一枚の画像を反転させるだけで実装出来る。非常にローコストだ。ではローコストな分、ゲームの品質は低いだろうか?全くそんなことは無い。むしろシステムに良く合った表現方法だ。僕は今回ゲームを作ってみて、「少ない労力で高い効果を生み出すもの」を見つける重要性を実感したのだが、このゲームはそれを上手いことやってのけていると感じた。
他にも感心した箇所が二つあったので紹介しよう。まず一つが、盗賊の女の子(カワイイ)を停止させたときだ。ズサーッという効果音が入るのだが、それが慣性を上手く表現していて動きの納得感がとても強い。こんなとき、止まるアニメーションなんかを入れたくなるものだが、このゲームは一切入れていない。しかしこちらもクオリティが低いとは感じない。もう一つ感心したところが、操作説明の上手さだ。イラストと文章で分かりやすく説明している。操作を理解しないとゲーム本編に行けないようにしている構成が上手い。全体的に見習いたいと感じた作品だった。
プレイ時間目安:2~3分(もっと遊ばせろ)
6位
一つのボタンしか使わないワンボタンゲームもまた、僕にとって刺激を受けるゲームの一つだ。それがなぜなのかよく分かっていなかったのだが、最近その理由が判明した。ワンボタンゲームはその性質上、少ない要素でゲームを成立させている。そのため、アイディア次第では自分にも作れると感じる。僕のゲーム作りにおける希望の光のようなものだったのだ。
そんな希望の光を放つ星がこのYOZORA MAKERだ。ゲームジャンルは避けゲー。避けゲーとは、画面内を飛び交ったり、降り注いできたり、迫って来たりするオブジェクトを避け続けるようなゲームを指す。YOZORA MAKERはそんな避けゲーをアクション一つ、オブジェクト二つで成立させている。
唯一の使用ボタンであるスペースキーを押すと、プレイヤーは照準の先からもう一つのオブジェクト、星を発射する。この発射した星にプレイヤーが衝突してしまうとゲームオーバーだ。星を発射するとスコアが1加算されるので、星にぶつからないように星を撃っていきスコアを出来るだけ高くするのがゲームの目的となる。
星を発射したとき、プレイヤーは発射方向とは反対に移動する。照準は一定速度で時計回りに回転しているため、狙った方向に移動するのが難しい。一方で発射された星は、壁や他の星とぶつかって軌道や速度を変えていく。星にぶつからないように移動するために星を発射して躱す。そうすると撃った星が別の星にぶつかってどんどん状況がカオスになっていく。避けるためには撃たざるを得ない、しかし撃てば撃つほど危険になっていく。このゲームでは、こうした息苦しい状況を楽しいものに変えるために、秀逸な仕様が搭載されている。
それがグレイズだ。元ネタは知らないのだが、グレイズとは「ギリギリで弾を避ける」ことを意味する。このゲームでは、星が近くにある状態で星を発射するとグレイズが発生する。グレイズが発生すると、「画面内の星の数」だけスコアが加算される。つまり、危険であればあるほどスコアがアップするわけだ。
少ない要素でゲームを成立させた上に、危険が増すほど快感も増すゲームデザインには脱帽する他ない。画面の遷移やグレイズ時のテキストなど、細かなアニメーションが良く出来ているのもこのゲームのクオリティの高さを証明していると思う。
プレイ時間目安:10秒~3分(3分も生き残れるだろうか?)
5位
今回のUnity1週間ゲームジャムは良いパズルゲームが多かった。イヌコロンのぼうけんもその一つだ。丸っこくてかわいいイヌコロンを操作し、出口に辿り着くのがこのゲームでプレイヤーがすることだ。先に紹介したさかだちの街やCoin&Blockの操作キャラクターと違ってイヌコロンは一マスずつ動く。全体的にスローテンポなパズルゲームだ。その証拠にイヌコロンはジャンプが出来ず、一マスの段差しか上れない。丸っこいので、きっと運動が苦手なのだろう。カワイイ。
そんなイヌコロンの特技がブロックを押したり、ブロックを頭の上に乗せたりすることだ。ステージ内に配置されている青いブロックは右クリックをすると重力の向きを上下逆転させられる。ブロックの落下地点にイヌコロンを待機させておくと、ブロックを頭の上に乗せて運ぶことが出来る。ブロックを頭の上に乗せる、ブロックを押す、ブロックの重力の向きを反転させる、三つの能力を駆使して道を空けたり、階段を作ったりしてステージを攻略していく。
このゲームの素晴らしいところはやはりレベルデザインだろう。ブロックの配置が非常に上手く、ステージ構成が練りに練られている。各ステージにはタイトルがついており、配置もタイトルにまつわるものになっている。上記画像では、タイトルは「MOUTH」となっている。ブロックを歯に見立てて配置しているのだろう。さかだちの街の紹介でも書いたが、こうしたステージの作り方はプレイヤーの印象に残りやすい。その上で、しっかりと歯応えのあるパズルを出してくるのだから恐れ入る。
更に秀逸なのが、金の骨だ。これはやり込み要素としていくつかのステージ内に配置されているアイテムだ。クリアするだけならそれほどの難易度ではないが、これを取りつつクリアするのは難しい。そんなステージがいくつか用意されている。僕の好きな難易度調整!イヌコロンのぼうけんは、こうしたやり込み要素を含んだ質の高いステージが複数用意されている。パズル好きなら外せないゲームだろう。聞き心地の良いBGMを自作している点もスゴい。
プレイ時間目安:20分~30分(イヌコロンのように丸い頭を使って考えよう)
4位
リバーシ、縦横8×8の64マスの盤面に、自分と相手が交互に黒と白の石を置いていく対戦ゲーム。自分の石で相手の石を挟むと、間にある石が全て自分の石と同じ色になるルールがある。そのリバーシを一人用パズルゲームに変えたのが反逆リバーシだ。
タイトル通り、通常のリバーシに対して反逆しているようなルールになっている。まず、相手の手番が来ない。行動するのはプレイヤーだけとなっている。次に、石を置かない。その代わりに相手の石(白)を選択するようになっており、選択した石が自分の石(黒)に変化する。変化する際、通常のリバーシ同様、挟んだ相手の石を自分の石に出来る。以上二つのルールに従って、与えられた手数以内に盤面の全ての石を黒色に変えられたらステージクリアだ。
詰めリバーシ、とでも言うのかリバーシの要素を上手く変化させてユニークなパズルゲームに仕上げているのに非常に感心した。石の色が変わることで状況が変化するリバーシの面白さを、そのままパズルに転用出来てしまっている。間違いなく一つの発明だろう。難易度調整も中々巧みで、前半はある程度サクサクと解いていけるが、後半からはしっかりと考えて試行錯誤する必要が出てくる。
しかしなんといってもこのゲーム一番の魅力はその雰囲気だ。不気味な笑う面のグラフィックにどこからともなく聞こえてくる怪しい笑い声、なんだか威圧感のある暗転音…遊んでいる最中、僕はこのゲームに対して危険な香りを感じる。やってはいけないことをしているような、禁忌を犯すような…笑い声はそのことを喜んでいる…?
プレイ時間目安:10分~15分(笑い声が聞こえる)
3位
「誰も見たことがない斬新なゲームを作ろう!」誰もが一度は夢見ることだが、実際に誰も見たことがない斬新なゲームを作るのは難しい。いや、ひょっとしたらそんなことは不可能なのかもしれない。だが既存のゲームに何かを付け加え、新しいゲームにする。それならば先ほど紹介した反逆リバーシのように、作ることが出来るかもしれない。
リバースレーシングは基本的なレースゲームに一つアクションを加えることで、新しい感覚のレースゲームを作ることに成功しているゲームだ。その付け加えられたアクションがぶっ飛んでいる。なんと「カメラと車体が上下反転して、進行方向が真逆になる」という一見してレースゲームにあるまじきアクションなのだ。
そんなことをして、どうやって面白くしているのか?ポイントは二つの仕組みだ。一つがハンドルを切ると大きく減速する仕様。もう一つが進行方向が真逆になった時にタイミング良くスペースキーを押すことで大きく加速する仕様だ。リバースレーシングはこの二つの仕様によって、カーブのときに上手く進行方向を真逆にした方が速くなるようになっている。
普通のレースゲームなら右に曲がるカーブがあれば、当然右にハンドルを切って曲がる。だがリバースレーシングは違う。左にハンドルを少し切った後、進行方向を反転させてハンドルを少し右に切る。「右カーブに対して左にハンドルを切る」という訳の分からないユニークな体験になる。
更にこのゲームの上手い点がコース中のカーブの数が奇数なところだ。カーブが奇数の場合、カーブ毎に進行方向を反転させていると、1周目を反転した状態で終える。つまり、周回する度に曲がる方向が変わり、プレイが変化しているのだ。2週以上する意味があるゲームデザインになっている。
僕はあまりレースゲームを嗜む方では無いが、このゲームはかなり夢中になった。このゲームのコースは初級、中級、上級と三つ用意されていて、それぞれにブロンズ、シルバー、ゴールドと目標タイムが設定されている。僕は全てのコースのゴールドタイムを切るほど遊ばせてもらった。
カーブでドリフトして加速するだけ…レースゲームに対してそんな飽きを感じている人、ちょっと変わったレースゲームを遊んでみたい人にはオススメできるゲームだと思う。
プレイ時間目安:10分~30分(時間の進行方向は真逆にならないので注意)
2位
またしてもパズルプラットフォーマーを紹介する時間だ。パズルプラットフォーマーについての説明はもう不要だろう。左右に動いてジャンプするやつだ。で、このFlip!はそこに何を加えてパズルにしているか、なのだが…ブロックを持って、置けます。それだけ。
そう、ブロックが持てて、それを置けるだけだ。プレイヤーのアクションは左右に動いてジャンプして、ブロックを持ったり置いたりするのみだ。このゲームに関しては、あまりごちゃごちゃと書くのは良くないと思っている。なので、もうこれくらいで紹介を終える。パズルゲームが好きなら遊んでみるといいだろう。
1位
僕は今回のUnity1週間ゲームジャムで、「中々良いゲームが作れたんじゃないか?」と浮かれた気持ちになっていた。だが、このゲームを遊んでそんなことを考えていた自分が恥ずかしくなってしまった。グラフィックとサウンド、ゲームデザイン。あらゆる点で完成度が高く、いつまでも遊んでいたくなる…このI-P.V.こそが今回のUnity1週間ゲームジャムで最も面白いと感じたゲームだ。
I-P.V.は、ステージ毎に現れる敵を次々と倒していき、獲得スコアを出来るだけ高くするスコアアタック型の全方位シューティングゲームだ。このゲームが他のシューティングゲームと大きく違っているのは、敵を直接攻撃する手段を持っていない点だ。
ではどうやって敵を倒すのかというと、インバースショットというショットを用いて敵を倒す。インバースショットには、「ポジション」と「ベクトル」の二種類が存在する。それぞれ説明していこう。
まず、「ポジション」は当てた対象の位置と自分の位置を入れ替えるショットだ。不思議のダンジョンシリーズを遊んだことがある人なら「場所替えの杖」をイメージしていただければ分かりやすいと思う。
次に、「ベクトル」は当てた対象のベクトルと自分のベクトルを入れ替えるショットだ。僕は物理学を全く知らないので間違っているかもしれないが、ベクトルとは物体の速さと向きのことを指す。このショットを当てると、自分の動きが相手に移ったり、相手の動きが自分に移ったりするわけだ。また、プレイヤーはダッシュすることが出来る。このダッシュをショットが当たる直前に行うことでベクトルが入れ替わり、ショットを当てた対象をダッシュさせることが出来る。
なお、インバースショットのポジションとベクトルはどちらも溜め撃ちをすることが出来る。溜め撃ちをすると、効果範囲が広がり、複数の対象にショットの効果を与えられる。
二つのショットはどちらも敵の位置を変えるショットだ。これだけで敵を倒すことは出来ない。そこで敵を倒すために利用するのが、ギミックや敵自身の攻撃だ。例えば、ボム。ショットを当てたり触れたりすると一定時間後に爆発するギミックで、敵を爆発に巻き込んで倒すことが出来る。このボムを使った敵の倒し方を紹介しよう。
ボム一つ取っても大別して四種類の攻略手段がある。ギミックは他にも、ダメージを受ける壁や、侵入すると一定時間後にダメージが発生するダメージゾーンなどが存在する。これらも敵を倒すのに利用できる。当然、状況によって二つのショットを使い分けながらだ。
二つのショットを上手く使えば、溜め撃ちで敵をまとめて一網打尽にしたり、敵の攻撃を利用して同士討ちさせたりすることが出来る。まるで天才軍師である。機転を利かして立ち回れば、「オレ頭良い!」と一風変わったオレTUEE体験が出来るのがこのゲームの魅力だ。
このゲームでは状況によって有効な手段が変化するため、プレイが常に変化する。同じことの繰り返しにならないゲームというのは、飽きにくい。このゲームではステージ毎に敵の出現位置がランダムになっている。また、ステージの進行自体も多少のランダム性が加えられている。遊び方のみならず、遊ぶ環境であるステージまで変化するのだ。
更に言えば、このゲームは退屈な瞬間がほとんど無い。ゲームテンポが凄まじく良いのである。画面内に敵がいない状況がとても短い。敵は倒したら即座に補充される。ステージ間の移動も一瞬だ。リトライはあくびをする暇もないほど速い。
遊び方の幅が広く、ランダム性があり、テンポが良く、スコアアタック型のゲームなため終わりが無い。もう、ずっと遊べてしまう。時間が…時間が溶ける…!
ここまで遊びの部分、ゲームの内側の話をしてきた。このゲームは外側の部分、グラフィックやサウンドも非の打ち所が無い。全体的な絵作りは、SF的というかサイバーチックというか、まあとにかく何かよく分からんがめちゃくちゃカッコいいことが本能的に分かる絵作りだ。また、サウンドに関してだが、このゲームの為に作られたのかな?と思うほど調和している。フリー素材というのが信じられない。ぜってーウソ。
その他、プレイヤーのHPの表現を自機のパーツでやっているオシャレさとか、チュートリアルの丁寧さとか、もうとにかく隅々まで完成度が高い。お金を取りなさい。
この文章を読んでその面白さの一端が伝われば幸いだ。
プレイ時間目安:1分~10分(この記事を書くために遊んでたら時間が溶けた)
気になったゲーム1行紹介コーナー
ここからは気になったゲームを1行で紹介していく。
- 時を巻き戻す演出がかっこいいシューティングゲームAntiClock
- 絵と音の出来がイカれてるAnGeL: Anti-Gravity lines for Lumière
- 普通に商品化されててもおかしくない音ゲー△atled
- ロケット君を切り刻み爆発させ続けるCut And Turn (Rocket)
- センスしか感じないオシャレゲームDive in verse.
- 設定がユニークで音が気持ち良いEchoBird
- ボスに一撃食らわせたときが気持ち良すぎるEnd of Fantasia
- 見たことの無い絵作りが魅力のHelios Orbit
- エフェクト盛り盛りで気持ち良くて世界観が謎のINVERSE GAME
- 親切で遊びやすくて面白い避けゲーInverse Trans
- ボウリング場という舞台表現が凝っているLast Stand One
- あの伝説のゲームmakahusigiの続編makahusigi Final
- テキストセンスとアクションが良いMr.Flip
- インタラクティブなサウンドが気持ち良いREVEREVE
- サウンド全部俺の声逆転オセロ~Reversal Reversi~
- 地味に面白い重力切り替えランゲームReverse Gravity
- 初ゲーム制作の天才Stairway to Zero
- 影を使った秀逸なパズルゲームTouch The Shadow
- 絵のプロが来たTwisted Girl
- 絵と音がとても良く中毒性のあるUSBめっちゃ挿す
- シンプルなゲーム性にイラストとアニメーションがとても良い異世界豚の滝登りは龍に成る夢を見るか
- 時事ネタを上手くゲームに取り込んだウイルスカクサンヨクシプロジェクト
- 侮れないゲームデザインの上さんは死ぬ!
- 地味に面白いアクション宇宙人あつめ
- お題を上手く消化しているドット絵ゲームおひなちま
- 画面配置が無茶苦茶だが良い仕掛けのある短編ノベルオワリ。
- 絵作りやカメラワークが抜群に良い逆あてゲーム
- スゴ味を感じる逆色に照らす
- 導入からテンポよく楽しめる逆スナイパー
- 爽快感があるが死ぬほど難しいパズルギャクタンアタック
- シンプルなゲームだが設定の付け方が上手い逆転!イキリうさ太郎!
- 競馬株株闇カジノ闇カジノ闇カジノ借金取りの逆転ハムスター
- 効果音が気持ち良い逆筆漢字
- 一度は必ず笑う逆文字読めるかな?~下ネタ編~
- ゲームの概念をぶち破ろうとする元気いっぱい!朝ごはんパワー
- 増殖と一掃が気持ち良いコロチャレ
- キャラクターのかわいさ満点逆上がりJUMPERS
- お題「逆」の使い方が見事なサカラウナ
- 鑑定士という題材が独特な士定鑑
- 完璧なチュートリアルと優れた難易度調整のランゲームシロクロハイウェイ
- 気合の入ったステージ数を持つパズル白と黒の玉を操作して台座に置くゲーム
- めちゃくちゃ楽しいリズムゲーそれでもオレは逆でいく
- 非常にオシャレで気持ち良い操作のデカルコマニー
- 普通に面白いモードのテトリスが遊べてしまうテストリリトステ
- 箱をバラすのがクセになる天空の箱 バラス
- 爽快感抜群の避けゲー天体ふわ測
- ゲーム内容の説明が非常に上手い天地無用!!逆様バトル!!
- 巨大ボスの気持ちが味わえるドラゴンがあらわれた!
- ネコチャンカワイイねこたたかないゲーム
- ルールが分かり易くサクッと楽しめるパズル廃屋からの脱出
- 悪いことする新感覚ゲーム春はやってこない
- バ~ニラ♪バニラ♪求人♪反逆のVANILLA
- 重力操作が気持ち良い反転!重力飛行
- カエルの唄めっちゃ頑張って弾いたので聞いて下さいピアノの発表会
- 文字と動きだけで集団戦闘を表現しているミニチュアナイツ
- 周回ガチャシステムが天才的なはしごかけアクションラダーラダーラダー!
- ハムスターだった前世の経験が活きた薬草先物取引所
- 一週間で驚異のシステム盛り幽玄の国のアリス
- フィーバーするなと言いたいフィーバータイムのヨケルボウル
- 二部構成の独特なシューティングゲーム88 Oct-Oct
- なぜかワクワクした←__→
紹介は以上になります。全部読んだ方、お疲れ様でした。
※僕は計算系のゲームが苦手なので、そういったゲームはここでは紹介できなかったかもしれません。
※最初に申し上げた通り、ここで紹介したのは「僕が個人的に気に入ったゲーム」です。素人が好きなゲームの話をしているだけです。それ以上でもそれ以下でもありません。
「あのゲームが紹介されていないじゃないか!納得がいかない!」という方は是非ツイッターで#unity1weekお気に入りの一本と付け、お気に入りのゲームをつぶやいてみて下さい。
おしまい